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インド経済視察を実施しました

 当財団では、人口が12億人を超え経済発展著しいインドにおいて、その様子や成長力を体感するとともに、輸送機器産業、電気機械産業などが集積するデリー近郊の工業団地にある企業の視察を行い、現地でのものづくりやビジネス環境を学ぶことを目的にインド経済視察を行いました。
 経済視察内容の要旨をご報告します。

期 間

平成28年11月7日(月)~12日(土)


参 加   

16社・団体 20名

訪問先   【ニューデリー】


(1)JETROニューデリー事務所


○インド経済情勢について
インドの経済成長率は7%台。モディ首相政権
のもと、インフラ整備が推進され、製造業を軸
とした経済成長を目指して国内外の企業から
の投資を促進。州政府の自治が明確で制度が
異なるため進出する際には注意が必要。電力
の主流は石炭。

     

○日系企業進出について
進出企業数は伸長。駐在員事務所ではなく現地法人設立が増加傾向にある。中小企業の割合は全体の15%程度。設立後10年以上経過した企業の黒字化率は6割を超える。多くの企業がコスト削減のため現地調達を推進中。資金調達やロジスティクスなどが課題。


○現地人材の賃金、気質
賃金は都市部ほど高く都市部から100kmほど離れた郊外では比較的安価。人件費の安さがメリットであるが近年上昇傾向にある。現地人は英語はある程度使えるがレベルは様々。カースト制度の影響が強く残っており、分業や職業差別が根強く担当する業務以外は行わない。


○人口
年齢別人口構成はピラミッド型で若い人口が多いが、2025年予想では若干の釣り鐘型傾向にある。都市部では核家族化が進展。所得水準は向上しており2020年頃に購買力のある中間層以上が3億人近くに達すると予測。
   

(2)JICAインド事務所


○インド市場について    
インドはマーケットサイズ、ポテンシャルとも
世界No.1。日印間では2014年に特別戦略
的グローバルパートナーシップ締結。 
日本は5年間で官民合わせて3.5兆円の対
印投融資を宣言。
進出日系企業数は右肩上がりで、
2015年時点で1,200社を超える。


○インドのポテンシャル
生産年齢(15~59歳)が人口の6割で、とりわけ25歳以下が5割強。2022年にはインドは世界一の人口大国になると言われており、労働力供給と購買層拡大の点で「世界一の成長ポテンシャル」を有する国。


○開発が進む工業団地
〈慢性的な道路大渋滞〉

日本からインドへの投資を促進するために
両国政府間で「日本工業団地」12か所を選
定。インフラ面では首都デリーと経済の中
心であるムンバイを結ぶ高速貨物鉄道構
想等、道路・鉄道・電力等のインフラ整備
に注力している。


○JICA支援策            
魅力的なインド市場であるが、インフラ不足や不安定な法制度等のリスク要因が存在。リスク軽減のためJICAでは現地の基礎調査や案件化調査、普及実証調査等の支援策を整えている。



(3)All India Institute of Medical Sciences(医療機関)


○インドで最大規模の医療機関
1日あたり約1万人を診察。ベッド数約2,200台。


○日本の大学との連携
日本の大学との間で医療機器を共同開発中。省エネ、クリーンエネルギーにも今後力を入れ、直接・間接問わず共同できることがあれば推進していきたい(新薬開発、治験、技術開発など)。また、鳥取県内の製造業の会社とも連携していきたい。


○リネンサプライのランドリー施設を視察



   【ラジャスタン州ニムラナ工業団地】

(4)DAIKIN AIRCONDITIONING INDIA PVT. LTD.


○会社概要
2000年4月設立。現在従業員約2,000名
(派遣含む)、日本人16名。空調機器等
を製造。今年7月に同敷地内にR&Dセン
ターが設立され、インド市場に適した商
品開発や各種検査を実施する他ローカ
ル技術者の育成にも取り組んでおられる。



(5)KOIDE INDIA PRIVATE LIMITED


○会社概要
2012年設立。現在従業員30名、内日本人
3名。大手自動車メーカー向け金型等を製
造。
(静岡県にある中小企業の現地法人)



(6)HIROHAMA INDIA PRIVATE LTD.

○施設概要
工業団地に勤務する日本人駐在員向けに、アパート内には、居酒屋、コンビニ、ジム、カラオケルーム等を完備。住居スペース1DK 13万円/月(食事以外のサービス込)。

          

   【ハリヤナ州IMTマネサール工業団地】

(7)MARUTI SUZUKI INDIA LIMITED


○会社概要
1981年国営企業としてスタートし1982年
スズキ(株)と合弁。会社全体として従業員
数は正規雇用約13,000名、派遣等を含め
ると24,000名。マネサール工場では8,000
名の社員が年間84万台を生産(日本人は
10名)。
工場敷地内サプライヤパーク(部品供給建
屋)がある(日系企業3社を含む11社)。イ
ンド国内でのシェア率46.8%(2015年データ)。









      

   【ハリヤナ州グルガオン周辺】

(8)巨大ショッピングモール

○施設概要
都市中心部にはショッピングモールがあり、おなじみのブランドショップがある等日本のショッピングモールと変わらない店構えとなっている。


〈ショッピングモール〉 〈田舎町の商店〉

その他   

(1)過去最悪レベルの大気汚染

PM2.5基準の16倍と報道された過去最
悪の大気汚染が発生し、学校は11月7日
から3日間休校。ニューデリーでは都市
化が急激に進んだ結果、ディーゼルエン
ジンや石炭火力発電所、産業排出物等
に起因し、年々大気環境が悪化してい
る。特に今回の視察期間は、大量の花
火が打ち上げられたヒンズー教の新年
を祝う「ディワリ祭」直後だったことと焼
畑が重なったこともあり、通常よりも汚
染度合が増していたとのこと。



(2)突然の高額紙幣無効

モディ首相は11月8日夜、高額紙幣の
1000ルピー札と500ルピー札を無効に
すると突然発表し9日午前0時から全
土で使えなくなった。偽造紙幣や不正
蓄財などの根絶が目的。旧紙幣は来
年には紙きれになるため、銀行に預け
たり、小額紙幣と交換するため、街中
の銀行やATM前では長蛇の列が見ら
れた。

参加者の感想

○インドの経済情勢や現地企業の視察に加え、過去最悪レベルの大気汚染や紙幣の急な使用禁止令など普通でないインドを経験できてよかった。また、インドは何が起こっても不思議ではない国だと感じた。
○自分の目で見て、そして現地進出企業やJETRO・JICAの方より直接話を聞くことができて、インド進出におけるメリットとデメリットを肌で触れることができた。
○インドの文化や生活習慣が信仰する宗教に基づいており、現地で人材雇用して企業活動を行うに当たっては配慮又は念頭におかなければならないポイントだと認識した。
○国土や人口を始めとする巨大なリソースにより今後の経済発展のポテンシャルを実感した。
○インドの現況は十数年前の中国やベトナムのようであり、インフラの未整備や貧富の差の課題はあるものの、13億人弱の人口を考えると今後大きなマーケットになる魅力的な国だと感じた。